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サッカーのない人生なんて!

 No music, no life. No football, no life... へったくそな昔日のサッカー小僧でもときおりは思う、サッカーのない人生なんてずいぶんと寂しいだろうなあ、などと。

 93年に始まったJリーグは15歳を迎えた。いにしえの時代なら元服(成人)だし、今の時代だって義務教育が終了する年頃だ。義務教育が終了するということは、親が義務として子どもに教育を与えなければならない時期が終わるということだから、大人とは言えないけれど、子どもとも言えない段階になっている、ということだろう。そして、きっと、Jリーグ(日本サッカー)にも同じことが言える。オトナの階段を登り始める時期なのだ。
 ・・・というようなことを、おそらくは念頭に置いて書かれた増島みどりの『サッカーのない人生なんて!』という直球ど真ん中なタイトルを持つ1冊には、プロサッカー選手や監督はもちろんのこと、サッカー協会役員、スペシャルレフェリー、クラブチーム代表、さらにはトレーナー、エキップ(ホペイロ)、代理人、はたまた芝生管理職人にボランティアスタッフ、エリートコースを歩む中学生まで、幅広い人物が登場する。共通するのは、Jリーグがなければ「まつがいなく、こんな人生、歩んでない」人たちであることと、うっかりとそんな15年を過ごした今となっては「まつがいなく、プロサッカーのない人生なんて考えられない」人たちであることだ。こういったJリーグの歩みと切っても切れない立場に幅広くスポットライトを当てながら、Jリーグの15年のすさまじさ(ピンと来ないかも知れないけれど、よくよく考えれば、このほんのわずかな期間にすさまじいことを積み重ねて来ているのだ、Jリーグは)を浮かび上がらせている。増島らしいワイドレンジでリスペクトフルなアンテナが書かせた1冊。他の人には、書き得なかった。
by mono_mono_14 | 2008-05-31 22:20 | 本/libro | Comments(0)

ONB『Alik』

 Orchestre National de Barbes。バルベス国立オーケストラ。そんな国はない。パリ18区にある移民の街。それをさながら独立国であるかのように見立てた気概溢れる(?)バンド名。気骨溢れるグルーヴ。『Alik(エリク)』。
 アラビア語4曲、フランス語5曲、サビのみイギリス語1曲。このサビのみイギリス語の1曲が素晴らしい。いや、アラビア語やフランス語の楽曲群も素晴らしいのだが。ストーンズの「Sympathy for the Devil」のカヴァー。UKの大御所に敬意を表して「イギリス語」と書いた次第。よく考えると、この曲は、オリジナルではなくブライアン・フェリーのカヴァーでしか聞いたことがない気もしてきたが、試聴も叶わなかった店頭で購入の決定打となったのは、この1曲がカヴァーされているからであって、その根拠なき期待に完璧に応えてくれたのだった。いや、かっこいい。恍惚と陶酔の6分間だ。
 もちろん、それだけではなく、オープニングからして前がかりで、一昨日よりクワランタ改めクワラントゥーノ(言いにくいぞ)の心肺機能ではアッと言う間に酸欠になりそうなところもよいし、そこはかとなくジミー・ペイジ風味のリフが渦巻いているタイトル曲のグルーヴもよいし、ときおり流れてくるアフリカな風も心地よいし、アコーディオンなワルツなんかも混じっているところもパリの薫りでよい。全体に、同じミクスチャーでも南イタリアやバルセロナよりも、どこかしら洗練されているように聞こえるのは、おフランスゆえか。多彩なグルーヴが疾走する佳作。
by mono_mono_14 | 2008-05-29 21:27 | 音/musica | Comments(0)

黄金週間

 僕の場合、連休だと何か普段とは違うことができたりするんじゃないかと思ったりするのだけれど、当然のことながら、普段の暮らし方と大きく変わった時間の使い方など、さほどできるわけでもなく(旅行に行くとかすれば別だ)、結局、あれもこれもできなかったな、ということを確認し、いまひとつ盛り上がらない気分のまま連休を終えることになり、加えて、連休が終わってしまうという淡々とした事実がもたらす一抹の寂しい心持ちとがないまぜになり、やはりしんみりとした寂しい連休最終日の深夜を迎えているのであった。
 しかし、少し考えてみれば、先週も水・木・金と普通の日だったわけで、今週も水・木・金と普通の日なわけで、先週が黄金週間と呼ばれるのであれば、今週も黄金週間と呼んでみたらどうだろうか。つまり、11日までが黄金週間だ。お、あと5日もある。今年の飛び石連休はけっこう大型なのであった。・・・おかしい、あんまり寂しさが和らがないな。もう寝よう。
by mono_mono_14 | 2008-05-06 23:59 | 雑/quotidiana | Comments(0)

AROUND THE BALL

 1999年12月25日発行と奥付にあるので、2000年頃に買ったのだろうと思う近藤篤の写真集『ボールの周辺』。絶対に僕の書棚のどこかにあるはずなのに、ここ何年か、とんと見かけなくなってしまっていた。先日、新古品を買い、久しぶりに眺めた。
 やっぱりいい。世界中のいろいろな街で、子どもからメタボリークなおじさん、スタジアムを埋める大観衆まで、いろいろな人がサッカーボールの周辺で戯れているさまを収めた写真が並ぶ。「サッカーは世界の言葉」という年季の入ったひとことを、ページをめくるたびに実感させてくれる。僕は、ほとんど野球少年になりそうだったのに、なぜだかサッカー少年になってしまったのだけれど、今となっては、最後の最後のその気まぐれを心から喜んでいる。この写真集に収められている世界の端っこに、確かに僕もいるのだ。この上なく喜ばしいことだと心の底から思える。

 この写真集は、サッカーに詳しくない友だち数名に贈り、喜ばれた記憶がある。芸術的ではないような気がするが、ほんとうにいい写真集だと思う。版元は、なぜ絶版のままにしておくのだろう。
by mono_mono_14 | 2008-05-05 23:45 | 蹴/calcio | Comments(0)

基本哲学

 長くなるけど引用しよう。宮脇檀の『旅は俗悪がいい』(中公文庫)より。
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 そう言われてみれば、思い出す、あれはイランに行った時のこと。最初に出たチェロキャバブー(バタライス焼小羊載せ)という食べ物をおそるおそる口に入れた瞬間に、「これ、旨いわァ」と京都弁で叫んだ人がいた。京都の富家夫人であった。みな、旨い旨いとそれから十日間ほどチェロキャバブーを食べ続け、誰もお腹をこわさなかった。翌年、あまりに楽しかったので同じコースをもう一度行った時は、某おばさんが最初に、「私、駄目だわこれ」と言ってしまったばっかりに、半分以上の連中が食えないと言いだし、その時はお腹をやられた人がかなりいた。
 今でも富家夫人を偉いと思っているし、駄目といった奥さんとは付き合っていない。
*****

 どうせなら「これ、旨いわァ」と叫んでしまう人にワタシはなりたい。富家にはなれないにしても。

 僕が好かないタイプに、例えば、居酒屋とかで「何でもいいよ」とか言って注文を放棄するくせに、食いながら「これ、イマイチだね」とかのたまう輩がいる。もちろん、まずいと言っていい時もあるが、基本的には、「何でもいいよ」とセットなのは「これ、イケるね」だろう。
 日常、不満がまったくないということは、ほとんどない。でも、不満よりも満足できるところを探して過ごした方がいい。そのことをポジティブ・シンキングなどと書くと、わざわざエド・はるみに言わせなくてもいんちきくさい香りが充満するけれど、いいところを見つけて楽しむ方がいいに決まっている。やりきれなかったり、くだらなかったり、ムカついたりすることも、それがパスできないことなのだったら、ちょっとでも気持ちよく、楽しく、ためになるように向き合うに越したことがない。それが「la vita e' bella」と言い切るための基本哲学なのだと思う。Jovaも言っている、penso positivo、non m'annoio、と。

 ま、そういうわけなので、連休明けには、気乗りしないがためにずいぶんと先送りしてきたことに向き合うようにな、おれ。
by mono_mono_14 | 2008-05-04 23:13 | 雑/quotidiana | Comments(4)

カモナータ

 最近、ちょっとした背景から、ときおりカポナータをつくる。もっとも、手元にはカポナータのリチェッタはひとつしかなく、それとはずいぶん違うつくり方をせざるを得ないこともあり、ほんとうにカポナータと呼んでいいかどうかは心許ない。正直なところ、炒め刻み野菜のトマト煮的な状態だ。カポナータかもね、という感じなので、カモナータと呼んでおくことにする。
 ちょっとした背景から、僕のカモナータではほとんど調味料を使用していない。それでも、それなりの味わいに仕上がるのだから、野菜って、ほんとうにえらいと思う。美味しさの7割方は野菜の力に負っている。残りの3割は言うまでもなく自皿自賛力だ。
 オリーブオイルで炒める工程と、ぐつぐつと野菜力を引き出しながら煮込む工程を同じ鍋でやっている(今日はパスタロボ)。カモナータや牛肉の煮込みなどをつくっていると、なぜ、我が家には未だにルクルーゼがないのかが不思議でならなくなってくる。ボーナスで買うか(庶)。
 それにしても、こうやっていい加減なカモナータをつくっていると、何でもいいから教科書に沿ってつくりたい、というナゾの欲求が首をもたげてくる。教科書クッキンガーの矜持だな。
by mono_mono_14 | 2008-05-03 23:59 | 味/buono | Comments(0)

アサリ

 ボンゴレをつくるつもりだった。ひと晩、こんなものかなと思しき塩水に解き放っておいたのだけれど、朝、バットを覆っていた新聞紙をそうっとはがしてみると、砂を吐いた形跡がこれっぽっちもないのだった。不安がよぎる。
 僕は弱い人間だ。ボンゴレは見送り、酒蒸しにすることにした。アサリが口を開かなかった時の徒労感が少なそうだったからだ。鍋にアサリとニンニクと生姜と唐辛子を放り込み、大さじ3杯ほどの酒を振り注ぎ、フタをして火にかけるだけ。
 弱っちい僕の不安をよそに、アサリはその口を大きく開いた。アサツキがなかったので、イタリアンパセリの粗みじんを振りかける。適当レシピで初めてトライしたアサリの酒蒸しは、ことのほか美味しかった。もちろん自皿自賛だ。満足だ。それでも、遠からぬうちにボンゴレをつくりたい気はする。たぶんアサリが美味しい季節なんだと思うから。
by mono_mono_14 | 2008-05-02 22:58 | 味/buono | Comments(0)

ワンコインなわけだから

 こういってはなんだが、まあ、どこにでもある大したことのない本屋で、サッカー選手のハイライトシーンを編集したDVDが500円で売られている。こういってはなんだが、まあ、500円なわけだから、それなりの内容に決まっている。でも、どこにでもある大したことのない本屋で、スタープレイヤーのDVDが500円で買えるということなわけだから、そのいくつかが僕の書棚に収まっていてもおかしくはないのだった。
 回りくどいな。
 デル・ピエーロとマラドーナを買ってみた、というだけの話なのだった。イタリア語を話すデル・ピエーロの声を打ち消して流れる英語の吹き替えを耳にしながら日本語字幕を目で追う。伊コヒイキとしては、英語の吹き替えが要らないとしか思えないわけだが、まあ、ワンコインなわけだから、多くを望んではいけないのだった。それにしても、10年(以上)前のアレは、やっぱりキレていた、という感じだ。デル・ピエーロ・ゾーンでの間合いやタッチはほれぼれするエレガントさで、ワンコインでは申し訳ないほどだ。
by mono_mono_14 | 2008-05-01 23:59 | 雑/quotidiana | Comments(0)