人気ブログランキング |

カテゴリ:文/cultura( 99 )

ベリー・ナイス・ダンス

 友だちがここ何年か習っているというダンスの発表会に行った。来てくれるなら嬉しいというから行ってみたのだけれど、正直、行く前はちょっと抵抗あるというか緊張するというか、そういう感じがしていた。なぜなら、そのダンスが「ベリーダンス」だから。客席に男が僕しかいなかったらどうしよう、そんなことはあり得ないだろうと思いつつも、やや不安を抱えたまま会場へ。男性客がいること、いること。びっくりした。男女半々くらいの感じ。どっと一安心。
 ベリーダンスをちゃんと観るのは初めてと言ってもいいから詳しいところはほどんとわからないのだけれど、めちゃくちゃうまいとかいうわけではない。ダンス教室の発表会だから、それは当たり前のことだと思う。それでも、みんなとてもキレイだったし、ダンスの雰囲気にも多彩なバリエーションがあることを知った。それでも、ステージに立つという経験は、なかなか他で代替しがたいステキな経験だと思う。数人から10人程度のグループで、数分の曲に合わせて踊る。全部で13組のパフォーマンスがあり、僕の友だちは2曲を踊った。衣装もみんなで凝ったんだろうなあと思わされるステキなもので、無意味に有名チームのレプリカのユニフォームを揃えるのが好きな僕には、彼女たちが感じたであろう衣装を揃えたりするワクワク感が、すごくよく伝わってきた。
 僕の乏しい認識では、ベリーダンスはトルコの民族舞踊だと思っているのだけど、流れている曲は思いのほか多国籍感があった。インドっぽかったりポリネシアっぽかったりアフリカを感じたり。ダルブッカという手で打つ太鼓の生演奏をバックに踊ったチームがあって、それがとてもステキだった。そのダルブッカが紡ぎ出すビート感はとてつもなくグルーヴィだった。
by mono_mono_14 | 2005-11-25 23:59 | 文/cultura | Comments(0)

ヌーボーとノヴェッロ

 Le Beaujolais Nouveau est arrive! ボジョレ・ヌーボーが当たり前の風物詩になったのはいつ頃だろう。ずいぶん気の早いうちからあのコンビニもこのスーパーもボジョレ・ヌーボーの予約を受け付けたりして。今日、解禁。なぜだか買ってみてしまった。遅くまで開いていて少しワインを多く置いているスーパーに寄り道して。今年に限ってこんなことを思いついたのは、少し考えれば当たり前のことながらイタリア・ワインにも「ノヴェッロ」と呼ばれる新酒があり、そちらは一足早く11月6日に解禁になったのだと、いつもの教科書で知ったからで、どちらかと言うとノヴェッロを見つけて試してみたい、というキブンなのだった。
b0018597_13213591.jpg と言うわけで(?)、ヌーボー解禁の木曜日に合わせてノヴェッロも買ってみた。もっとも、僕が立ち寄ったスーパーでは、何種類ものヌーヴォーが売り出されていたのだけれど、ノヴェッロはかろうじて1種類があるだけだった。選択の余地はないけれど、選択ができるだけマシだ。買い求めたヌーボーは「ドメーヌ・ピロン」というところのもので、ノヴェッロは「イル・ポッジョ」というところのもの。どちらもラベルがかわいい(もっとも、これは日本で制作したもののような気がするけど)。残念ながら(?)開ける(〜空ける)のはまた後日。美味しいといいなあ。イタリア、フランスと新酒があるのならば、当然スペインにもあるんじゃないかと思うけれど、どうなのだろう。

 僕がボジョレ・ヌーボーという存在を知ったのは、大学の頃に読んだブルータスだったと思う。無意味に雑誌が残っている僕なので、例によってその号が残っている。1987年12月1日号、18年前だ。古雑誌を通り越したアンティークの味わいがある。昨年だったか「ボジョレー」か「ボージョレ」かという話題があったが、18年前のブルータスには「ボジョレ」と書いてあった。ある意味、慧眼。敬意を表してこのエントリでは「ボジョレ」を採用。なお、同じ「V」なのに片やヌーボーで片やノヴェッロになっている点は見逃されたし。
 余談ながら、こういう“アンティーク”のブルータスを引っ張り出すたびに、あの頃のブルータスが雑誌としてめちゃくちゃキレているのを感じる。創刊2〜3年目のブルータスは、それはそれはトンガッていて、21世紀の某誌なんかよりよっぽど“ちょい不良”感に充ち満ちていたのだった。
by mono_mono_14 | 2005-11-17 23:59 | 文/cultura | Comments(0)

職人のハンガー

 先頃、スーツを新調。カジュアル・エブリデイな僕でも、少しくらいはスーツが必要だし、最近、服のウェスト辺りばかりが縮むという怪現象に悩まされていたりもしたし。今日、デビュー。何となく貸衣装っぽい風情になってしまうのが笑えるが、そのうちに馴染むと思う。このスーツも同様の怪現象に見舞われるのではないかと戦々恐々。

b0018597_14105753.jpgb0018597_1410396.jpg それはさておき、スーツを買った時にオマケとして木製のオリジナル・ハンガーをもらった。よく見るとずいぶんとディテールの豊かなハンガーで、バーがグラマラスなカーブを描いたりしている。聞けばハンドメイドなんだそう。オマケで配るハンガーなのに。職人さんに特注したらしい。正確には、元職人さんなんだとか。と言うのも、以前にも同じようなことをお願いしたことがあるというその職人さんのハンガー工房(?)は、先の不況のあおりで倒産しており、職人さんもハンガー業界(?)から引退していたそうなのだ。そこを何とか頼み込んで口説き落として、このオマケづくりのためだけにハンガー製作を復活してもらったそうなのだ。そう言われて改めてまじまじとハンガーを眺めれば、うねる曲面の滑らかさや端部(肩)のボリュームのある丸みなどが、やけにありがたいものに見えてくる。
 確かに、ハンガー職人(?)で21世紀を渡って行くのはタイヘンそうだけど、こういう世界をどれくらい残せるかが勝負の時代なんだよなあ、と思う。そういう意味で、MHLのこういう“やりすぎ感”あふれる職人偏愛気質が僕は大好きだ。心して使おう。ぶ厚いハンガーは、僕の狭いクローゼットでは場所を食うのが難点ではあるのだけれど、そんなことは気にしないという態度が慎ましくも豊穣な文化を育てるのだ、って大袈裟すぎ。
by mono_mono_14 | 2005-11-16 19:10 | 文/cultura | Comments(0)

玉内公一写真展@ポートレートギャラリー

 四ッ谷駅の方から三栄通りに入って割とすぐのところに写真展示のギャラリーがある。日本写真文化協会の「ポートレートギャラリー」。僕的には文鳥堂には遙かに及ばない新刊書店と同じビルの5階。と言うか、あのビルは日本写真会館というのか、知らなかった。これまでにも何かの展示をやっているポスターが出ているのは何度も見かけていたのだけれど、入ったことはなかった。
 遅い昼食を終え、他に選択肢がなくなってしまったのでその新刊書店を覗き(というのはひどい言いぐさだ、以前から立ち寄ってはいたのだから)、表に出たところで、展示のポスターが目に留まった。玉内公一写真展。『採集・異景#1』というタイトルらしい。雨に打たれる畑(なんだろう、サトウキビとかトウモロコシとかそういう背丈の作物が植わった畑だ)のモノクローム。しばし迷った末に、このギャラリーを初めて覗いてみることにした。

 幸か不幸か作家本人は不在で、あまり無用に緊張することなく作品を鑑賞できた。どこかの風景をモノクロームで切り取った写真ばかりだから、どれも興味深く観ることができる。場所は日本だったりヨーロッパだったりいろいろで、石造りの建物だったり朽ちかけた木造家屋だったり木立と水面だったり切り取られている風景もいろいろ。
 色を失ったことによって浮かび上がってくる何かがある。自分の目が見る文字通りの総天然色の風景と、それを切り取ってインクジェットで出力したモノクロの写真との、思いがけないほどの大きな隔たりを自覚できないと、つまり、モノクロ後の世界を想像できないと、とてもシャッターを切ろうと思わないような、何てことのない風景。モノクロームもいいよなぁと改めて思わされた。

 ほとんどがデジカメ写真のインクジェットプリンタ出力だという。インクジェットでもこんなに繊細にモノクロを表現できるんだな。毎年の年賀状くらいにしか活躍の場が与えられない我が家のインクジェットプリンタも、そんな能力を秘めているんだろうか。実はふてくされてたりするのかも知れない。もう少し活躍の場を与えますか。

 写真展を覗く前に立ち寄った本屋で買い求めたイタリア絡みの2冊の新書『「絵になる」まちをつくる イタリアに学ぶ都市再生』、『ジャーナリズムとしてのパパラッチ イタリア人の正義感』については、また機会を改めてそのうちに。
by mono_mono_14 | 2005-10-28 19:46 | 文/cultura | Comments(2)

『はじめての中沢新一。』

 コンサート以外で初めて東京国際フォーラムへ行った。『はじめての中沢新一。』。中沢新一の野望をタモリと糸井重里が応援しよう、というか相乗りしよう、というか共同戦線を張ろう、というかどういう企画だったんだろう???

 中沢新一が『アースダイバー』でやり始めている野望についての簡単なガイダンス(講演)を経て、それをネタに“生タモリ倶楽部”。・・・東京はアップ・ダウンがあり、そこに貧富(と言うか庶民とブルジョワ)の領域が曖昧な区分で入り混じっていて、都市と田舎(と言うか建て混んだ市街地とこんもりした森なんか)が共存していて、聖俗も表裏一体の体をなしていて、こんなにあれやこれやが混在している都市は、世界的に見てもユニークだ。なんでだかわかんないけどこんなふうになっているのだが、縄文時代まで潜れば、なんでだかわかってくる。縄文地図、1万年の記憶を切り口にして東京をよりよい場所に生まれ変わらさなければならない・・・。タモリ倶楽部風味に彩られつつも、語られたことはこんなことで、東京に暮らし、都市計画なんていう世界の末端に身を置いている僕としては、考えるところが少なくなかった。

 後半は、中沢新一が1時間半以上にわたりカイエ・ソバージュ全5巻を一気に語りおろすという、大胆な講義。途中、ふらっと睡魔が泳いできた時間もあったのだけれど、何とも熱い講義だった。全体性を全体のまま取りだそうとするのが神話であり芸術であること、社会のいろいろな関係を「贈与」という概念から捉え直さないとマズそうなこと、それがいちばんできそうなのは日本人であること、そこに中沢新一が賭けたいと思っていること、それに対して糸井重里やタモリが感嘆しつつ賛同していること。今、コトバにできる感想はこんなところなのだけれど、聴きながら「「贈与の都市計画」は成立するか」「土地の記憶」とメモ書きしている。この先はコトバになっていない。ひとりで悶々と追うしかないわけだが、それはそれで楽しそうではある。

 中沢は多摩美大に「芸術人類学研究所」を創設し、新しい学問の地平を切り拓こうとしているらしい。サンタフェ研究所みたいにしたいのだそう。僕の中では、まだまだ“野生の思考”や“神話”ということが像をうまく結ばないけれど、とりあえずカイエ・ソバージュ全5巻をがしがし読むように努めたい(つか読むと言わんか)。

 すんごいオミヤゲをもらった。「終電のご案内」で始まる風変わりなレジュメ集『芸術人類学とは何か』。カラーフィルムをオーバーレイするという手の込んだ『TOKYO EARTH DIVING MAP』。糸井重里と中沢新一が東京をダイブした様子を収めた60分のDVD。レジュメ集はパラパラとしか読んでいないし、DVDはまだ開封すらしていないのだけれど、いずれも追って感想(あるいは第2弾)を書こうと思う。

 気になったことと言えば、MCの内容と口調に楽屋オチっぽいと言うか、僕の苦手な仲良し共同体っぽいニュアンスがあったこと。説明は難しいけれど、ヤなニュアンスを帯びてたな。軽く引いた。
 気がついたことと言えば、大きな声で「ありがとうございました」と言えば、イベントはきちんと閉幕らしい感じが出ること。タモリの「ありがとうございました」はキレがあってスゴかった。
by mono_mono_14 | 2005-10-24 23:59 | 文/cultura | Comments(0)

Ty Nant:水の形をした水

b0018597_13451735.jpg たまたま立ち寄ったスーパーで風変わりなペットボトルを見つけ、つい購入。高い。ただのミネラル・ウォーターなのに。と言っても260円。偶然買うオミヤゲ的な1本としてはアクセプタブル。デイリーユースに買う気にはもちろんなれない。来客でもあれば考えなくもない。
 ティナントというイギリス(ウェールズ)の水。ガラスの彫刻か融け始めた氷塊みたいなペットボトル。この偶然みたいな形を決定して量産しているのかと思うと少しおかしい。思いのほか手に馴染んで持ちやすいボトルなのであった。水の味はシンプルでまろやか。裏漉ししたみたいな柔らかさとまろやかさがあった。水の裏漉しってヘンだけど。
 実は、以前に『デザインの原形』という本で見たことがあった。確証はなかったのだけれど、売場でボトルを目にした時に、あ、これはあのボトルじゃないか? とアタマをよぎった。家で確認してみたら、やはりそうだった。デザイナーはロス・ラブグローブ。と名前を引き写しておいたけれど、ほとんど知らない。ペットボトルの形状としてはとても原形とは思えないけれど、水そのものがボトル化されたようなデザインという意味で原形に選んだそうな。何となく「ものは言いよう」感は残るけれど、水を容れるペットボトルを1つ選ぶ、と考えてみた時にはこのボトルに到達するのもわからないでもない(って本当か?)。
by mono_mono_14 | 2005-10-23 23:59 | 文/cultura | Comments(0)

加湿器@±0

Finalmente sono andato al "plus-minus-zero AOYAMA" prima volta e mi sono comprato l'umidificatore famoso per il disegno proprio.

b0018597_131132.jpg やっと、初めて「±0 AOYAMA」に行った。青山通りから少し裏に入ったところにあるこぢんまりとしたショップは、案の定と言うか白とガラスが多様されたイマドキのオサレ空間だった。プロダクト数がさほど多くないから、まあ、こんなもんかな、という感じの店内。中庭を挟んで奥にはカフェもある。道路に面した窓際にはあの加湿器が勢揃いしている。その加湿器を買った。僕んちは冬場はやたらと乾く。マンションは結露(多湿)が問題になることの方が多いので、加湿器を焚くと言うと驚かれたりする。も、もしかして、僕が干からびているのか。
b0018597_1313844.jpg そのデザインが世界中で評判となった(らしい)加湿器は、今回、5色展開に拡張されている。オレンジがキレイそうだなと思っていたのに、実物を見たらさほどでもなく・・・と言うかキレイだけど変哲のないフツーのマンションである僕んちにカッコよく置くのが難しそうだと思い、結局、“なんちゃって青磁”みたいな色合いを選んだ。ブルーグレーもキレイで迷ったのだけれど。
 もう大昔のことのようだけれど、iMacが5色展開になった時、実物を見るまではオレンジがキレイそうと思っていたのに、実物を見たら期待ほどではなく映ったことがデジャビュのように思い出された。オレンジが映える空間で生活してないんだな、きっと。オレンジという色自体はいい色だと思うし好きなのだけれど。

 追記。冬が訪れ、加湿器は大活躍中。今のところ、思ったより強力に加湿してくれている。手入れをサボってるのがアダと出るかも知れない。次の週末にでもやることにしよう。
by mono_mono_14 | 2005-10-16 23:59 | 文/cultura | Comments(0)

『ブラウン展』@AXIS GALLERY

b0018597_19412850.jpg 休日出社の前に慌ただしく足を伸ばして『ブラウン展──形を超えたデザイン』を覗く。ブラウンというメーカーの50年の歴史をデザイン面から眺めた展示。思ったより濃い展示で、僕の空き時間は30分くらいしかなかったんだけど、ちょっと足りなかった。来客があったので会社に到着する時間を遅らせるわけにもいかず。1時間の滞在を見込んで早めに家を出なければいけなかったな、残念。

[つづき]こんなことを学びました。
by mono_mono_14 | 2005-10-15 19:50 | 文/cultura | Comments(0)

『ジャン・プルーヴェ』+『スモール&ビューティフル』

Dei prodotti di Jean Prouve' creati da tanti anni non invecchiano mai, anzi abbastanza nuovissimi. La forma di ogni mobile e' organica che mi piace. Ed invece i disegni svizzeri contemporanei mi sembrano molto carini.

b0018597_22513798.jpg 午後の打合せがさくっと終わったので、大きく寄り道して会社に戻る。「D−秋葉原テンポラリー」という廃校となった中学校を利用した施設で開催中の『ジャン・プルーヴェ 機械仕掛けのモダン・デザイン』を観に行く。鎌倉にある神奈川県立近代美術館(古いけれど風情よし。坂倉準三設計)での展示を逃し、せんだいメディアテークでの展示も逃し(まあ、逃してもやむを得ない距離ですが)、それらと同じなのかは不明なれど、とにかくジャン・プルーヴェを観る最後のチャンスと思っていたもの。
 旧中学校の昇降口で受付。上履きに履き替えそうになる(嘘)。『スモール&ビューティフル:スイス・デザインの現在』という展示も観られるチケットを購入。チケットホルダーを首からぶら下げ巡回。大会社キブンだ(嘘)。会場内が暑くて泣けた。

【ジャン・プルーヴェ】
 解説本を読むかのようなパネル展示。最初はトライするも、早々にくじける。暑かったし。それよりも、年季の入った家具なんかを愛でる。椅子と机、テーブルがよい。素晴らしくよい。「グラン・ルポ」なるリクライニングチェア、「スタンダード BS2」なる机、「ソルウェイ型」なる円い木製テーブル、「FV13」なるアームチェアなどなど。「ナンシーの自邸」というコーナーで円いローテーブルを囲んでさまざまな椅子が並んでいるところはよかったな。そこにイサムの「あかり」もあった。くつろぐための1人掛けのチェアは完成度が高そうだったな。少し前に、MUJIでそんな椅子オットマンを買ったのだけど(どうにも場所取ってます)、明らかにそういう製品のデザインの源流にある。ちなみに、このMUJIの椅子、有楽町で見ていると、試しに座ってみる人が次から次へと後を絶たない。ヒットするかも? まあ、MUJIの椅子はともかくとしても、世に多くある名作チェアの源流の方に位置する椅子たちだと思う。工業製品という感じをあまり受けない、どちらかと言えばオーガニックな香りの漂う家具だった。

【スモール&ビューティフル】
 オサレ小物の品評会のごとく、ありとあらゆるジャンルにわたるプロダクトが並んでいた。スイス・メーカーのデザインなのか、スイス人によるデザインなのか、イマイチ不明。お、いいじゃん、と思った子ども用の食器はイッタラのものだった。ポスターやフライヤーはカッコいいし、展示方法も悪くないと思う。展示の分類カテゴリもなかなか気が利いていた。でも、なんとなく雑多なカタログという印象もやや残ってしまった。AXIS GALLERYでやっている『ブラウン展─形を超えたデザイン』みたいな絞り込んだ展示の方が強い印象を残すんじゃないか。行ってないからわからないけど。会期間際ゆえ訪問の機会を確保できるかどうかも微妙だけど。・・・などと言ってきたけれど、総じて言えばかわいくて好感の持てる展示だったと思う。ポスターやフライヤーのデザインもスイス国旗を模したシンプルでカッコいいデザインだった。
by mono_mono_14 | 2005-10-11 23:00 | 文/cultura | Comments(0)

本城直季『travelogue』展

 夕方、とある写真展を観に未踏の地(たぶん)・柏に出向く。ちょっとやそっとの展示では柏行きなんて、重い腰が上がらない。つまり、これは大した展示なのだ。そして、この連休に行きそびれたら観るチャンスはどこかへ逃げて行ってしまうのだ(10月11日まで)。

 本城直季「travelogue」展。本城直季という写真家、と言うか彼が撮った写真を知ったのは、友だちに連れられて観に行ったスウェーデン大使館での展示だった。何だこれ? 色合いのキレイな風景写真なんだけど、どこかしらヘン。いや、どこかしら、じゃなく、とってもヘン。ジオラマ模型のようなのだ。木々の梢は細かく砕いた緑のスポンジみたいだし、芝生だってシーナリーパウダーみたいだし、車やコンテナはミニカーのようだ。実際の風景を撮った写真なんだと言う。惹きつけられた。どれだけ観ていても飽きない、おもしろい。そういう意味では画面が東急ハンズだ。
 その本城が今年の春に九段(千鳥ヶ淵の脇辺り)で写真展をやっていたのを知ったのは、会期がとうに終わった夏頃だっただろうか。痛かったorz。orz なんていうのを使ってみようと思うほど痛かった。そして、今、柏で3度目の(かどうかは自信なし)写真展が開催されているのだった。見逃せない。見逃したくない。

b0018597_19405666.jpg 「travelogue」展の会場は「MONAIZO」。倉庫風木造2階建てをリノベーションした建物。アート展、イベント、パーティ、なんでもやります、という感じの空間に、カフェ・レストランが併設されている、という場所だと思う。急な階段を上った2階が写真展会場だ(1階は、レセプション・パーティ会場になっていた)。2階に上ると、大きく引き伸ばした作品が4点。グンと大きく伸ばしても全開に本城ワールドがあふれ出ている。むしろより豊かに放たれている。カラフルなコンテナが積まれたコンテナヤード、にぎわう真夏のプール、新幹線が通る線路脇の校庭(サッカーの試合中)、もう1点忘れてしまった(何とか思い出して補足したい)。どれもおかしい(ホメてます)。見入ってしまう。ディテールのスケール感が風景のスケール感とズレていて、だからスケール模型のように見えるのかな、ということに、大判のプリントを飽かず眺めて気がついた。収穫。もっとも真偽の定かでない仮説だけど。
 大きな吹き抜けを囲む通路には布にプリントされた作品が4点ほど。たぶん、BRUTUSで観たことがある鳥取砂丘の風景だ。プリント先が布なので発色には限界がありそうだけど、砂丘のベージュと砂の感じ、そこにいる人たちの模型感(なんじゃそりゃ)がきちんと表現されていた。
 吹き抜けを挟んだエリアには、割と見慣れたサイズの(つまり大型の雑誌を見開いたくらいの)プリントが十数点。いくつかはBRUTUSで観た作品だ。香港の街を見下ろした写真がよかった。緑の芝生と立ち木が鮮やかな庭の小径を写した作品なんかは家に飾ってもキレイそう。展示の最後は再び大判のプリントで、青いユニフォームを着込んだサポーターがひしめく国立競技場のゴール裏だった。・・・国立だと思ったけど、もしかして違ったかな? 最近、代表戦を国立でやってないもんな。

 この展示は、「TOKATSU Film Festival 2005 東葛映画祭」という映画イベントのポスターを本城が手がけたことをきっかけに、オープニング特別展として開催されたそう。その映画祭のポスターがネットで観られる(PDF)。なかなかコトバでは説明できない本城直季の作品の魅力を知ってもらえそう。手っ取り早く作品を観るには、ちょっと大きな本屋でBRUTUSのバックナンバー(575号)を眺めるのをオススメ。そして、僕としては、写真集の刊行を強く強く希望。
by mono_mono_14 | 2005-10-08 23:59 | 文/cultura | Comments(0)