宮本常一『塩の道』

 おもしろい。おもしろすぎる。宮本常一の『塩の道』を読んでいるのだが、もう、おもしろすぎて仕事にならない。あ、仕事にならないからおもしろいのか。
 かつて、いたいけな男子学生だった頃、ひとまとめにすれば「社会科」と呼ばれる授業をおもしろいと思ったことはほとんどなかった僕であるが、いや、歴史も地理もおもしろい。それがクワランタということだ。もういいって。

 『塩の道』には、「塩の道」、「日本人と食べ物」、「暮らしの形と美」の3編が収録されていて、そのどれもが、つまるところ僕らの先祖はどうやってどんなふうにこの国のあちらこちらで暮らしていたのかということの一端を物語っている。
 宮本が精力的に情報収集を行ったのはゆうに半世紀前のことで、今日から見れば誤った説に依拠している部分があったりもするのだそうだけれど、そうだとしても宮本が拾い上げ、語り残しているほんのちょっと前の日本のことが、ほんのちょっと後の僕の血となり肉となりそうに思えることに、まったく変わりはないことなのだ。大げさだって。

 読み終えてもいないうちにこんなものを書いてしまったけれど、読み終えずに積んどくことにはならないのは間違いないし、読み終えてみたら実はイマイチだったというオチにはならないことも明らかだから、いいことにする。
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by mono_mono_14 | 2008-03-05 16:41 | 本/libro | Comments(0)
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