行く年、来る年。

Vi auguro un buon anno nuovo pieno di felicita'.

 28日が会社の仕事納めで、恒例通り、いんちき気味の大掃除と淡々とした忘年会で終える。恒例通り、僕の机周りの片づけは終わらない。忘年会がお開きになり、ひとり会社に戻る。翌日に出社する人は複数いるだろうことは間違いないが、それでもこの晩に戻る風変わりはあんまりいない。と言うか、いない。でも、それが僕の切望していることでもあった。

 ひとりで会社に戻った僕は、会社へ向かう道すがら仕入れた缶ビールとグラスを2つ持って、飲み始める。ついこの間、あっけなく逝ってしまった戦友の机にグラスを1つ置き、ヤツの本だのファイルボックスだのが詰まった棚を眺め、実はヤツも嫌いなクチではなかったジャンクなスナックをつまみながら。僕のグラスだけが空いていく。
 ときおり大きな波が押し寄せるみたいに僕は嗚咽し、ときおり波間をカモメが飛ぶみたいに笑った。読者諸賢にはきっと笑われる(かドン引きされる)だろうけれど、僕は、ヤツがその場にいたことを疑わない。もっとも、ヤツも僕の様子に爆笑していたかも知れないけれど。いいんだ、それで。
 どういう時間になるのか、自分でもさっぱり見当がつかなかったのだけれど、とにかく、こういう機会を持ちたいと強く思っていたのだった。何かの区切りになるわけでも何でもないけれど、必要な数時間だったのだ。そう思う。

 行く年、来る年。単なるカレンダー上の区切りを指すに過ぎないと思っていた言葉なのだけれど、僕には来る(と思う)年がヤツには来ないことを知る。来る年を迎えるということは、一握りの新しい責任をカバンに詰め込んで、でも気負うことなく新しい一歩を踏み出すことなのかも知れない。

 皆さま、数少ない奇特な(or不運な)皆さま、よいお年を。めっきり動きの鈍くなったこの場所にわざわざ(orたまたま)足を運んで下さる方がゼロではないことを、僕はすごく誇らしく、また、とても嬉しく思います。ほんとうにありがとう。
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by mono_mono_14 | 2007-12-31 00:29 | 雑/quotidiana | Comments(4)
Commented by rbhh at 2007-12-31 03:22
こんにちは。以前、日野啓三で検索してたどり着いた者です。この記事を読んで胸が締め付けられそうになりました。ヤツ(さん)はきっとその場にいらっしゃったんでしょうね。一年の締めくくりにとっても素敵なお話を読ませていただいて幸せな気持ちになりました。どうぞ良いお年をお迎えください。
Commented by mono_mono_14 at 2008-01-03 00:42
>>rbhhさん
「幸せな気持ちになりました」は、ずいぶんと過分なお言葉ですが、ありがたくいただくことにします。どうもありがとう。嬉しいです。
正直、書くかどうか迷ったし、どう書くかも迷ったのですが、書いた意味がなかったわけではなかったのかな。少なくともrbhhさんにちっちゃなシアワセが届いたみたいなので。
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
Commented by mariko at 2008-01-05 00:37 x
monoさん
私もヤツ(さん)はきっとその場にいたと思いますよ!
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
またお暇なときにおいしいものでも食べにいきたいです。
Commented by mono_mono_14 at 2008-01-06 00:24
>>marikoさん
あけましておめでとうございます。こちらこそ今年もよろしくお願いします。
あはは、了解です。また美味しいものを食べに行きましょう。就活とか修論とかmarikoさんの方がヒマがないんじゃないかと思ったりするけど。がむばってね。
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