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五十嵐太郎『美しい都市・醜い都市』

 五十嵐太郎『美しい都市・醜い都市』を読む。あちこちに書いてきた景観論・都市計画論に加筆して1冊に編んだもの。とりあえず、基本的な素養として、今、読んでおいた方がいい1冊・・・というのは、やや業界的な話ではある。例によって、イタリア文化会館は赤すぎるのか問題も取り上げられている。あの赤、塗り直すという噂が根強くあるが、本当だろうか。
 新書なので、割と幅広い読者に開かれているのだろうとは思うものの、予備知識ゼロベースで読むのは少々しんどいかも知れない。それでも、少なくとも景観論の部分は、幅広い読者を得られるといいなと思う。というわけなので、関心を持たれた方はぜひ。
 それほどでもない方でも、よければ、24-25ページの見開き写真(と、16-20ページ辺りの本文)だけ、見てみてほしい。とてもとても興味深い。と言うか、ちょっと背筋が薄ら寒い。
 実は、以前、その話のモトネタをネタに少し書いたことがある。よければそちらも。

 僕がおもしろかったのは、1章「醜い景観狩り」、3章「日本橋上の首都高速移設を疑う」、5章「テーマパーク化する都市」、8章「押井守の未来都市」辺り。あと、都市の現実を映像で魅力的に切り取る才能として香港のウォン・カーウァイの名が挙げられており、作品をひとつも観ていない僕としては、何かひとつくらい観ないといかんのじゃないかという気がしてきたことも覚え書き的に付記。
by mono_mono_14 | 2006-12-13 22:01 | 本/libro | Comments(7)
Commented by acine at 2006-12-13 23:49
monoさん こんばんは!
今、新書が山のように発売されてますよねー。その中から少しでも
自分の身につく、少しでも感化されるものを見つけるのは、意外と
難しいですね。面白そうと思って買っても、途中からあれれ?!に
なってしまったり。私は今、日本の職人文化みたいな新書を読んでます。
この本も気に留めておきますね。ページ数も覚えておかなくては!

そして、食いつきます(笑)。ウォン・カーウァイ(王家衛)・・・は私が
世界で一番大好きな映像作家(映画監督)です。”恋する惑星”という
10年ほど前、日本で公開された作品を見て、すっかりハマってしまって、
そこから私の香港映画好き&香港通いが始まったと言っても過言では
ないでしょう。
彼の作品は好き嫌いはっきり別れるけれど、ストーリー、映像、音楽
総合芸術の世界ですよ。すごくセンスいいです。
彼といつも一緒に組んでいるのが、オーストラリア人のクリストファー・
ドイルというカメラマンで、彼の画面を切り取るセンス凄いですよ。
私の大好きなカメラマンです。またオススメ映画・・・考えておきますね!
Commented by mono_mono_14 at 2006-12-14 11:44
>>acineさん
そうそう、新書ラッシュですよね。アタリもあるけどハズレも多い(笑)。タイトルと中身が合ってなかったりもしますもんね。この本は、ちょっと専門性があるので、広くオススメはしにくいのですが、よければ立ち読みしてみてくださいね。僕が次にチェックしようと思ってるのは、牡蠣養殖の新書です(笑)。

ウォン・カーウァイ、五十嵐さんの本でも「恋する惑星」が挙がってましたよ。エスカレータを一躍広めたということで。香港通いを始めさせるほどのインパクトがあったなんて、そのへんの観光ガイドも霞む都市案内になってるんですね。やっぱり何か観たい(笑)。
実はacine先生(笑)の「香港映画」カテゴリで勉強しようと思って辿ってみたのですが、うまく見つけられなかった(!)ので(笑)、オススメを教えてもらえるのはとても嬉しいです。楽しみにしてますね。
Commented by afotofoto at 2006-12-15 19:33
こんばんは! 牡蠣養殖もまた意外!monoさんらしいマニアックな
セレクトですね。その文字読んで、牡蠣お好み焼き食べにいかねばー!
と思いました(笑)。

そうそう、ブログ始めて、彼が発表したのは2作しかないので、全然
関係ないコテコテB級映画も一杯で、わかりにくかったと思います。
スミマセン(笑)。
で、オススメ・カーウァイ映画ですが、まずはやはり彼の名を一躍広めた
”恋する惑星”もしくはその姉妹編とも言える”天使の涙”。ポップなノリ
(死語か・・・?!)で、見やすくて、香港の街も魅力的に写ってると思います。
個人的には”天使の涙”の方が好き。

Commented by afotofoto at 2006-12-15 19:35
長すぎたので、続きです。

あと、monoさんだったら、ブエノスアイレスが舞台の”ブエノスアイレス”も。
たしか、ボカかリーベルのサッカー場もちょこっと出てきます。ただ、これ
男二人のゲイの恋物語(でも、視点は独特)なので、抵抗がおありかも
しれません・・・←女性はこういうの全然平気だったりしますが(笑)。
この映画・・・ブエノスアイレスの街の風景も含め、映像、音楽、
ストーリーとも素晴らしいですよ。後味よし。
BGMにカエターノ・ヴェローゾ、ピアソラ、フランク・ザッパなど
使われてて、大変渋いです。

あと、一番最近のものでは、”2046”某日本人キャストだけが、大変
浮いてますが、その他の中華圏キャストの演技素晴らしいです。
これも、音楽、映像、すんばらしいですよ。近未来的な映像も凄く魅力的です。

ただ、ウォン・カーウァイ・・・表現方法が独特なので、好き嫌い
はっきり別れるかもしれません。映像も酔うような感じです。
でも、C・ドイルのカメラワーク・・・ものすごくカッコいいですよ。
実は私も写真撮る時、以前から少なからず・・・意識してたりして(笑)。
Commented by mono_mono_14 at 2006-12-15 21:53
>>afotoさん
さっそくに映画情報盛りだくさん、ありがとうございます。とりあえずafotoさん順(笑)で『天使の涙』を第1候補、『恋する惑星』を第2候補にしてみます。まずは香港からってことで。『ブエノスアイレス』も、ゲイはさておき(笑)、映像は観てみたいです。どれも都合よくWOWOWでやらないかなー。上映って、もうあり得なさそうですしね。それにしても、いろいろ教えてもらって嬉しいです。ウォン・カーウァイと覚え書きしておいてよかった!

牡蠣養殖の本は、最近の書評で見つけたんですけど、僕が以前ここで少し感想を書いた『スローフードな日本』に出てくる人が書いたんじゃないか、と睨んでるんです。まだ確認してないんですけど(笑)。
Commented by mariko at 2006-12-23 12:12 x
monoさん〜
読みましたよー
建築の教育とは一種の洗脳、っていうとこは確かに、と。
中学生の頃は建売住宅に憧れたりもした自分もいたりして。

犬と鬼とは違った視点でまたまた頭がこんがらがってきました。(笑
でも自分の好きな都市のありかたみたいなのがうっすら見えてきたような。
最後が北朝鮮にいっちゃうとこが、五十嵐太郎ですねー
Commented by mono_mono_14 at 2006-12-23 23:28
>>marikoさん
読みましたかー。業界人ですもんね(笑)。
ちょっと雑多な寄せ集めなところはありますが、清く正しく美しき景観原理主義みたいな居心地の悪い風潮に一石を投じるくらいの論考にはなっていると思います(って偉そうだなー(笑))。
北朝鮮はCasaBRUTUSの企画だけど、まあ、そんなところを引き合いに出せる人は少ないから、載せちゃえ、載せちゃえってところでしょうか。でも、「整った街並み」という考え方に潜む全体主義的傾向、警察国家的傾向には、注意が必要だと思います。やりたい放題、勝手放題の野放しが冴えないのも事実ですが。

追い込みな頃? 頑張ってね!
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