『パラレル・ニッポン』展

b0018597_2204185.jpg この展示は、ここ10年間に日本で竣工した建築、あるいは日本人建築家が手がけた海外の建築を取り上げ、それらを「都市」「生命」「文化」「住まい」という4つの位相から整理し、社会と建築の呼応関係を捉えようとする試みだ。その呼応関係は、大都市(端的にはTOKYO)と地方、グローバリズムとローカリティ、ひたすらに移ろいゆくマネーフローと地域生活に根ざした小さなストックといった対比的な眼差しに射抜かれている。その対比にこそ、現代日本社会の歪みが病巣のように顕在しているのであり、同時に、これからの新たな可能性の足がかりが潜在してもいるのである。・・・ちょっとケンチクな感じを出してみました(誤)。読んでみて意味がわからなければうまく書けたってことです(違)。

 企画(の意図、コンセプト)にはなかなか心惹かれるものがあったのだけれど、実際の展示はやや物足りない。パネル展示だったのだが、プレゼンテーションからすると展示よりも書籍の方が向いていると思った。むしろ、書籍化した方が、より豊かな内容を持てるようにすら思う。パネルにしたことの書籍を上回る点は、写真が大きくなる、ただその1点にしかなかった。そして、ちゃんとした展示カタログはないのであった。展示ガイドとして配られる小冊子には三宅理一と五十嵐太郎の解説があり、イントロとしての役割は果たすものの、展示内容を受け止め、咀嚼するには足りないのであった。残念。少しアレンジして世界を回る予定らしい。今回の展示では端折った(ように見えた)コンテクストの解説を丁寧にする必要があるだろうな。そして、そういうのを僕も求めたいのであった。
 選ばれた建築の中では、恥ずかしながら外観写真をちらっと見ただけだった西沢立衛の「ウィークエンドハウス」が、ずいぶんと豊かな室内(空間&環境)を内包していそうに見えた。
 併せて披露されていた建築写真の小さな展示はなかなかおもしろかった。霞ヶ関ビルの写真とか、時代のインパクトを追いかけられる感じがした。
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by mono_mono_14 | 2006-11-12 23:59 | 文/cultura | Comments(0)
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