人気ブログランキング |

迫力の代々木第1体育館

 フットサルの試合を観に(1つ前のエントリ参照)初めて代々木第1体育館に入った。先年、大往生を迎えた巨匠・丹下健三の代表作。この代々木の体育館と関口の大聖堂は、丹下の大傑作に数えられてしかるべき、おそらく日本の近代建築が世界に誇れる建築のうちの2つだ。

b0018597_19102215.jpg 外側からはいつでも観られる。ケーブルで吊られたダイナミックな造形は、雨仕舞やメンテナンスなどいろいろな問題があっただろうことは想像に難くないけれど、心に訴えかけてくる強烈なチカラを秘めている。そして、初めて入ることができたのだ。コンサートなんかではなくスポーツ観戦の場として入れたのは嬉しい。オリンピック体育館だもの(と言うかオリンピック・プールだが)。
 内部空間は、コートの両側を緩やかな弧を描いた2階建ての観客席が挟んでいる。中央部の天井は高く、面的に照明になっている(ちょっとした天の川のよう(微過言))。そこに吸い込まれていく曲面が力強く美しい。素晴らしい迫力。フットサルの試合が満員の盛況だったので、つい2階席やトイレ、売店などを覗いてくるのを失念してしまった。しまった。またフットサルの試合がないかしら。

 これからもかっこいい体育館はつくられ続けていくだろう。しかし、これほど過剰で力強く崇高な体育館はもうつくられないんじゃないか。それは善し悪しの問題ではない。時代が求めるものが違うということでもあるし、公共建築とイデオロギーとの距離感の違いでもあるし、建築デザインの流行や技術革新の反映でもあるだろう。だから、21世紀につくられる体育館は、21世紀を代表する素晴らしい体育館であってくれたらいいと思う。そして、この代々木第1体育館は、20世紀を代表する体育館としてできる限り長く存続してほしいと思う。アスベスト問題とかがあるらしいけれど、それに負けずに。
 ちょっと脱線するけれど、東京が2016年のオリンピックを誘致したいと画策していて、この体育館を再開発しちゃうという案があったりするとも聞く。それはなしでしょう。都民(納税者)としてもただの建築ファンとしてもそんなアイディアには大反対だ。福岡を応援したい。福岡という街を世界にアピールできるのは、日本にとってもいいことだと思えるし。
by mono_mono_14 | 2006-05-05 23:59 | 文/cultura | Comments(0)
<< 大手町・丸の内界隈散策 『哀しみの日々』 >>