人気ブログランキング |

Fania『Naturel』

 某SNSの早耳さんたちの雑談に耳を傾けていたら、来週(つか今週?)、ファニアという、ちょっとクセのありそうなアフロ=ヨーロピアン女性アーティストが東京でちまちまとライブをやるらしいことを知った。そのひとつが東京日仏学院のブラスリーなんだそう。おぉ、あのブラスリー(どの?)で、というところにすごく惹かれる。もうとっくに定員かも知れないけど、問い合わせてみようかな・・・という思考回路とセットになって、アルバムを買ってみたもの。実は師走にブルーノートで公演があったのだけれど、その時はなぜだかあまり反応しなかったんだよな。もしかして日仏学院のブラスリーに反応したってことかしら? いずれにせよ、アフリカの音は久しぶり。Fania『Naturel』。
M-01「Yaye」:開幕を告げるための短い、しかしおそらくはアルバムのテーマを携えた重要な、1曲。お祈りみたい。こういう構成のアルバムにときおり出会うけれど、多くが越境するしなやかな魂たちが送り出した作品なように思う。ファニアはセネガルからパリへ渡った人。
M-02「Refenta」:好み。穏やかで伸びやかで柔らかなメロディ、ポリフォニークなコーラス。屈託ないギターの音色。イントロのアコースティックも、声の裏側で鳴るエレクトリックも。途中、ちょっと演歌と相通ずるものを感じる部分あり。こういうのって不思議だ。
M-03「La Lune」:おーアフリカン・ポップ! M-02に引き続きと言うかそれ以上に特徴的な単音ギター。それにしても、ギター、どうしてこんなにかわいい音で鳴るのか。何か名前が付いてたんだよな、この音色に。んー思い出したい。
M-04「J'ai deux amours」:母国とパリに愛を捧ぐ歌だな。微笑ましいアレンジ。パーカッションが小気味よく、アコーデオンがいかにもパリっぽいニュアンスを醸す。3拍子なのもパリっぽい。かわいい曲。歌っている方も楽しそう。ジェードゥザムール、モンペーイ、パリー♪
M-05「Sentouna」:ギターとヴァイオリンによる物憂げな叙情的なアレンジ。メロディはあるけれど詩の朗読みたいな雰囲気に包まれる。ライナーの短いフランス語のフレーズを読む(ふりをする)と、愛の希望を歌い上げている模様。
M-06「Tous des etoile」:どこかしらグループサウンズのようなギターに導かれて始まる。タイトルのコーラスがうねるように繰り返される。エンディング、再びグループサウンズなギターに乗せて響く打楽器、グルーブ感たっぷり。
M-07「Sigui」:すごくきれいで軽やかなアコースティックギターに乗せて、アフリカのコトバ(chante' en mandingueと書いてある。どうやら日本語ではマンディング語と呼ばれるらしい)が解き放たれる。佳曲。気のせいか、少し沖縄な旋律が聞こえたり。
M-08「Kaya Kholma」:再びきれいな単音ギターと明るいアフリカのコトバの響きが溶け合う。何て言うか、気負いのないポジティブさが風にそよぐ感じ。・・・こんなレビューですが、ついてきてくれてますか? アフリカのギターは気持ちいいな。
M-09「Yaye (2e partie)」:オープニングのオルタナティブあるいは2番。Yayeは母に感謝を捧げている歌らしい。
M-10「Naturel」:アルバムのタイトル曲。意を決した感の漂う少し翳りのあるロック=ポップ。題と曲調からして自然体宣言(勘)。ギターのフレージングとか、UKっぽい感じがする。
M-11「Africa Diambar」:祈祷的な歌唱に導かれてアフリカの打楽器、リズムが響き渡る。ずいぶんとソフィスティケートされたアレンジになっているけれど、すごいグルーヴ。
M-12「Fama」:この曲のエキゾチック感は何だろう。ひとつの弦楽器をバックに訥々と流れる声。アフリカのようでもあるし、南米のようでもあるし、中近東のようでもあるし、モンゴルのようでもあるし、琵琶法師(?)のようでもある。圧倒的にエキゾチックなのにどこか汎世界的。不思議。
M-13「M'Beugue」:夕日に祈る歌(そんなことを英語で言っているような気が(無自信(恥)))。弾むような打楽器のリズムに乗せて、正体がわからないけれどハープとかハープシコードみたいな音でシンプルな旋律が印象的に繰り返される。ライナーから「cora」というのが怪しいなと思いつつググったところ、あっさりとコチラに行き当たる(ビバ、インターネット!)。たぶん、これの音。
 ボーナストラックは割愛。大半の曲をウォロフ語で歌っている(chante' en woolof とある)。セネガルで公用語のフランス語を押さえる勢いで使われている民族語なのだそう。関西弁みたいなものか(違)。
 どちらもユニバーサルな音を紡いでいるのだけれど、ジェイを聴けばアジア(中華)だと感じ、ファニアを聴けばアフリカだと感じるのは、当たり前のような不思議なような。そして、そのエスニック感に立脚した音が、時に汎世界的に響くのも不思議。
 なお、コトバの表記をはじめアフリカの諸知識についてはWikipediaさんに強烈にお世話になりました。
by mono_mono_14 | 2006-03-19 21:59 | 音/musica | Comments(2)
Commented by nabezo at 2006-03-26 01:19 x
偶然にも、知り合いから誘われて今日日仏学院に聴きにいってきました!
もしやmicioさんもいらっしゃいました?
Commented by mono_mono_14 at 2006-03-27 09:27
残念ながら行きそびれました! 今度は僕も誘ってください(錯乱)。感想がアップされるのを楽しみにしてますね。
あそこのブラスリー、いい感じだと思いませんか? 一度しか行ったことないんですけど(笑)。
<< cotone banane c... 周杰倫『七里香』 >>