表参道ヒルズに行ってみた。

Sono andato all'Omotesando-Hills. C'erano tanti visitatori per cui non ho potuto vedere quel luogo attentamente. Devo visitarci ancora.

b0018597_2040965.jpg 時間が経つに連れて天気がどんどん悪くなるという触れ込みだったのだけれど、思いのほかいい天気が続いた日曜日の東京。そろそろ一段落した頃合いかなと思い、オープンからほぼ1ヶ月を経過した表参道ヒルズに行ってみた。甘かった。大甘の皇子だ。博覧会のちょっとした人気パビリオンのような人出。入場制限こそないものの動線制限はある。ただ順繰りに通路をぞろぞろ歩くだけ、といった状態だ。入場者数(建物の中に入っている人)に較べて入店者数(ショップ内に入っている人)が少ないこと、少ないこと。ウィンドウを眺めることすらしていない感じ。「表参道ヒルズに行ってみた」ということがバリューなのだ(当然か)。物販店が空き気味だったのと対照的に、飲食店は店外にも待ち行列が続いていた。
【左:表参道駅側から近づく。右:ガラスのファサード。】

b0018597_20405583.jpg 建物の中央には吹き抜けがあり、それをらせん状にスロープが取り巻いている。このスロープに面して小割のショップが並んでいる。ちょっと吹き抜けのあるデパートみたいな風情なのだが、ポイントは、吹き抜けを取り囲んでいるのが各フロアではなくひとつながりのスロープだということ。最上階(3階)から最下階(地下3階)まで一筆書きみたいに歩いているうちに移動できてしまう。スロープの勾配は表参道に合わせたのだそうで、建物の中に表参道が折りたたまれて詰め込まれている感じか。これがこの建物(商業施設)のミソで、ミソはこれだけだと思う。
 スロープの幅は、これだけの混雑からするともちろん狭すぎで、せいぜいこの1/10くらいの人出が適正だろうなという空間感覚だ。実際、そんな程度が想定されているんだろうと思う。今は異常事態。
【左:吹き抜けの大階段から見上げる。中:吹き抜けを上から見下ろす。右:層をなす激混みスロープ。】

b0018597_2114401.jpg ディベロッパーは森ビル、建築設計は安藤忠雄。ケヤキ並木と周辺の街並みに配慮して中層に高さを抑えた建物(ただし地下深く掘られている)。そのことは僕はとてもいいと思った。裏側は細い通りを挟んで低層の建物が並んでいる。裏通りの圧迫感のなさは、再開発後の街並みとしては画期的だと思う(調べるのを怠ったけれど、もしかすると法的規制のなせるワザだったりするかも知れない)。再開発をやれば、周辺から突出したボリュームの建物が立ち上がってしまうものなのだ。同じ森ビルがディベロッパー役を務めた六本木ヒルズを見ればよくわかる。もっとも、ボリュームで突出できる見込みがあるから、ディベロッパーを買って出られるのだけれど。大きなビルに建て増した部分を売ったり貸したりして投資額の元を取る仕組みだから。
【左:裏通り沿いの風景。中:躯体はもちろん打ち放しコンクリート。右:安藤ワールドな駐車場入口。】

b0018597_2182624.jpg 安藤の代名詞である打ち放しのコンクリートは、キレイすぎなほどキレイ。裏通りの外観が思ったよりイイカンジで、表参道側のファサードは、まあ同じサイドの歩道を歩いている限りは見えにくいというのもあるけれど、思いのほかカッコよくない。ついでに言うと、「参」の字をあしらったロゴ(?)があって、基本的にはかなり評判がよい印象なのだけれど、僕はあまりいいと思わなかった。特に、表参道駅側から歩いて来た時に最初に目に入る、同潤館の壁面に大きく掲げられているロゴは、いただけない感が噴出していた。エントランスに掲げられているロゴの方はさほど違和感がなかったから、デカすぎるのかも知れない。
【左:同潤館の大ロゴ。右:メインエントランスのロゴ。】

b0018597_20432756.jpg そのいただけない大きなロゴが掲げられている同潤館は、かつての同潤会アパートを再生した部分で、ショップやギャラリーが入る小さな建物。階段室から切り取られる表参道の風景がとても素敵だった。吹き抜けを囲むスロープは屋外に面していないため、少し閉塞感があり、この風通しのよい階段室の心地よさがかえって浮き彫りになっていた。
 ただ、同潤館と本体とは必ずしもイイカンジでフィットしているとも言えない。また、こういう状態を「都市の記憶の継承」と言い得るか、という点も若干の疑問が残る。あまりにちっぽけなピースに過ぎるように見えるのだ。
【左:同潤館の心地よい階段室。右:同潤館の外観。】

b0018597_20435529.jpg 住宅部分がどんな感じなのかは知りようがない(誰か住んで招待してくれー)。通りから窺える外観は、こじゃれた寮みたいな感じだけれど、窓越しにケヤキ並木の梢が広がるのは気持ちよさそうだなと思う。自宅がこれだけの観光名所になるという状態がコンフォタブルかどうかはわからないけれど。
【左:ケヤキと向き合う上層の住宅部分。右:住宅部分の見上げ。】

 以上、雑ぱくすぎるけど、とりあえずレビュー第1弾としたい。今はオープンのご祝儀相場的なにぎわいだけれど、もう少し落ち着いた頃合いを見計らって、また行ってみるつもり。
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by mono_mono_14 | 2006-03-12 23:58 | 街/citta | Comments(5)
Commented at 2006-05-30 20:34
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Commented by mono_mono_14 at 2006-05-30 21:48
>>鍵コメさま
いいなー!! 遭遇&サインもさることながら、直島に行かれた、ということがとても羨ましいですよー!!
安藤さんはサイン魔(?)と言うか、気軽にサインに応じてくれるので有名らしく、信じられないスピードで簡単なスケッチを入れてくれることもある、と聞いていますが、いかがでしたか?
鍵コメさんの直島レポートも拝見したいです〜。そういう素敵な機会が訪れるのをのんびり待ってますので、充電後に気が向いたらぜひ!
あ、その他の安藤建築レポートなどもたいそう楽しみですので(笑)、精力的に(笑)見て回ってくださると嬉しいです〜。西だと兵庫県立美術館とか、ちょっと行ってみたいです。その前に、都内なんだから上野の国際子ども図書館くらい観ておかなければいけないのですが(汗)。
Commented at 2006-06-01 16:45
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Commented at 2006-06-01 16:56
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by mono_mono_14 at 2006-06-02 14:53
>>鍵コメさま
安藤さんはサインに抵抗がない人らしいんです。たぶん、自分のタレント的な側面も自覚してるというか、むしろ戦略的に使ってるのかも知れませんが。
ベネッセみたいな大パトロン(?)がいることですし、安藤事務所はつくったあとのフォロー(メンテとか)にも注意を払っていると聞いたことがありますので(もっとも、作品として打ち放しコンクリートをキレイに保っておきたいからだ、という説もありますが(笑))、直島にはそれなりの頻度で通ってるんじゃないかと推察しますが、それでもミュージアムショップで出くわす&サインもらうなんて、ラッキーは間違いないですよね。東京だとピンと来ないんですけど、大阪圏では安藤さんの知名度はめちゃめちゃ高く、庶民のヒーロー(?)っぽい雰囲気すらあるそうですね。タクシーの運転手さんが「こないだ安藤さんを乗せた」と自慢気に話したりとか。

あー! お寺もいいですね〜。ぜひぜひ「西の方のANDOを大胆に回るツアー」、組んでください。便乗したいです(笑)。
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