玉内公一写真展@ポートレートギャラリー

 四ッ谷駅の方から三栄通りに入って割とすぐのところに写真展示のギャラリーがある。日本写真文化協会の「ポートレートギャラリー」。僕的には文鳥堂には遙かに及ばない新刊書店と同じビルの5階。と言うか、あのビルは日本写真会館というのか、知らなかった。これまでにも何かの展示をやっているポスターが出ているのは何度も見かけていたのだけれど、入ったことはなかった。
 遅い昼食を終え、他に選択肢がなくなってしまったのでその新刊書店を覗き(というのはひどい言いぐさだ、以前から立ち寄ってはいたのだから)、表に出たところで、展示のポスターが目に留まった。玉内公一写真展。『採集・異景#1』というタイトルらしい。雨に打たれる畑(なんだろう、サトウキビとかトウモロコシとかそういう背丈の作物が植わった畑だ)のモノクローム。しばし迷った末に、このギャラリーを初めて覗いてみることにした。

 幸か不幸か作家本人は不在で、あまり無用に緊張することなく作品を鑑賞できた。どこかの風景をモノクロームで切り取った写真ばかりだから、どれも興味深く観ることができる。場所は日本だったりヨーロッパだったりいろいろで、石造りの建物だったり朽ちかけた木造家屋だったり木立と水面だったり切り取られている風景もいろいろ。
 色を失ったことによって浮かび上がってくる何かがある。自分の目が見る文字通りの総天然色の風景と、それを切り取ってインクジェットで出力したモノクロの写真との、思いがけないほどの大きな隔たりを自覚できないと、つまり、モノクロ後の世界を想像できないと、とてもシャッターを切ろうと思わないような、何てことのない風景。モノクロームもいいよなぁと改めて思わされた。

 ほとんどがデジカメ写真のインクジェットプリンタ出力だという。インクジェットでもこんなに繊細にモノクロを表現できるんだな。毎年の年賀状くらいにしか活躍の場が与えられない我が家のインクジェットプリンタも、そんな能力を秘めているんだろうか。実はふてくされてたりするのかも知れない。もう少し活躍の場を与えますか。

 写真展を覗く前に立ち寄った本屋で買い求めたイタリア絡みの2冊の新書『「絵になる」まちをつくる イタリアに学ぶ都市再生』、『ジャーナリズムとしてのパパラッチ イタリア人の正義感』については、また機会を改めてそのうちに。
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by mono_mono_14 | 2005-10-28 19:46 | 文/cultura | Comments(2)
Commented by dojou7 at 2005-12-07 22:06 x
はじめまして、dojou7と申します。
写真展ご来場ありがとうございました。今日初めて気が付きまして、ご挨拶です。
Commented by mono_mono_14 at 2005-12-07 23:18
え、ご本人!? わざわざコメントをありがとうございます!
とても素敵な写真展でした。おっかなびっくり(?)ギャラリーまで上がった甲斐がありました。
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