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ヘミングウェイの言葉

Mi piace Hemingway, un gran scrittore americano che amava la dolce vita anche se quella sua era abbastanza amara qualchevolta. Penso di rileggere un suo romanzo del mio favorito "il sole sorge ancora" in questa estate.

 なんでだか堂々と表明するのが憚られるので、ついつい口ごもってしまうのだが、僕は作家ならヘミングウェイが好きで、画家ならロートレックが好きだった。いや、過去形で書く必要はなく今も好きだけれど、今はかつてよりも好きの幅が広がってきたから、相対的に彼らのアドバンテージがなくなってきているという感じ。ヘミングウェイの作品では『日はまた昇る』がいちばん好きだ。ロクに働きもせず遊んでばかりのお話だけどね。初めて読んだ時に、ページを繰りながらひたすらかっこいいなーと思った。そこに描かれている享楽の日々よりも、そこに漂っている気だるい諦観の方に共感したような気がする。あまり健康的じゃないかも。
 僕は大したファンじゃないと思っていたのだけれど、バーのカウンターでダイキリを頼んでみたり、ヘミングウェイが愛用したというモンテグラッパの万年筆に安いのがないか探してみたり、ヘミングウェイが好んだというバンダアスールというスペインワインを頼んでみたりもしたから、けっこう追っかけもしてたんだな...。

 『ヘミングウェイの言葉』(今村楯夫・著/新潮新書)という本を見つけて思わず購入。77のヘミングウェイが遺した言葉(小説だったり、インタビューだったり、誰か宛の手紙だったり)が集められている。書いているのはヘミングウェイ研究者、と言うかただのファンとしか思えない。だから贔屓が余ってところどころ引き倒されているけれど、集められた言葉を自分で膨らませていくのも楽しい。夏の間に『日はまた昇る』を再読しようかな。

 77の言葉の中からひとつだけ紹介。「この世にヴェネツィアやパリがあるというのに、人はどうしてニューヨークなどに住めるのだろうか。」(p.70)
by mono_mono_14 | 2005-07-17 22:49 | 文/cultura
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