アサリ
ボンゴレをつくるつもりだった。ひと晩、こんなものかなと思しき塩水に解き放っておいたのだけれど、朝、バットを覆っていた新聞紙をそうっとはがしてみると、砂を吐いた形跡がこれっぽっちもないのだった。不安がよぎる。
僕は弱い人間だ。ボンゴレは見送り、酒蒸しにすることにした。アサリが口を開かなかった時の徒労感が少なそうだったからだ。鍋にアサリとニンニクと生姜と唐辛子を放り込み、大さじ3杯ほどの酒を振り注ぎ、フタをして火にかけるだけ。 弱っちい僕の不安をよそに、アサリはその口を大きく開いた。アサツキがなかったので、イタリアンパセリの粗みじんを振りかける。適当レシピで初めてトライしたアサリの酒蒸しは、ことのほか美味しかった。もちろん自皿自賛だ。満足だ。それでも、遠からぬうちにボンゴレをつくりたい気はする。たぶんアサリが美味しい季節なんだと思うから。
by mono_mono_14
| 2008-05-02 22:58
| 味/buono
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