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フルコースに挑む

 毛虫に刺されて首筋だの手首だのが軽くかぶれて軽く痒いという、なんとも間抜けなコンディションながら、なんちゃってフルコース3品に挑む教科書クッキンガー。当然(?)、駆使する教科書は3冊だ。鯛と新タマネギのカルパッチョ、アサリのスパゲッティ、メカジキのソテー(下の写真の左から右へ)。魚介がウリのいんちき食堂のようなコースになってしまった。

 アンティパスト。参照した教科書は、僕の最新の一冊『有本葉子イタリア日和』。男子が選ぶ率は異常に低いと思われる1冊なれど、雰囲気やよし。立ち読みをお勧めする。教科書的には「ヤリイカと新玉ねぎのカルパッチョ」なのだが、いかんせんイカがなかった(寒)。父の日を前面に押し出しつつ刺身を売りまくっていたスーパーS(下町の紀ノ国屋の声あり)で鯛の柵を買う。レシピはいたって簡単。刺身の上に新玉ねぎの薄切りを載せて塩、コショウを振り、レモンを搾り、オイルをかける。以上。しかし、難しかったのは、柵から薄く切り出すところだ。いちおう包丁は研いだ。隙間に包丁を挿し入れ数回引っ張るだけのなんちゃって包丁研ぎだが、効果はある。しかし、鯛の薄切りはできなかった。自分で食べる分には構わないのだけれど、食物離れした見かけに仕上がった。写真的には玉ねぎとレモンの種しか写ってないのがオトナの知恵だ。
 プリモ。傑作(過言)。参照した教科書は『ジローラモさんちの嫁入りレシピ』。やはり、男子が選ぶ率は異常に低いと思われるが(嫁入りだもんな)、この教科書は、けっこうイイと思う。ポイントは、と僕が語るのはいかがなものかと思うが、まず、貝だけを火にかけて、見に火を通すとともに、うま味エキスを抽出するところ。貝が開いたらよけておく。貝殻も外してしまう。ニンニクオイルをつくり、貝のエキスを加える。どうやらオイルが熱くなりすぎていたようで、とても怖い状況を迎えた。跳ねる、跳ねる。焦げる、焦げる。そういう時は火を止めて、聖マラドーナに祈る(ナポリに旅行された方は、街角に聖マラドーナの祠があったのに気づいたかも知れない。僕はナポリに行ったことないけどな)。プチトマトのオーブン焼きを加える。このプチトマトのオーブン焼きは、ナポリの軒先ドライトマトを再現しようという素晴らしい工夫なのだが、今回は時間がないので「1時間焼く」というところを10分ほどで勘弁してもらう。何しろ、こちとら週末のご飯づくりだ。腹が減っているのだ。貝のうま味とトマトのうま味がぐつぐつと煮詰まっていく。まじうま。
 セコンド。参照した教科書は『カルミネさんのイタリア料理』。マイ・ファースト・テキストブックだ。甘酸っぱい。胸キュンだ。胸がキュンとすれば腹はブルンと揺れる悲しきメタボリーク。メカジキの切り身を焼いて、そこにざく切りトマトとバジリコとケッパーを混ぜたソースをかけるだけ、とても簡単。もっとも、教科書的にはグリルなのだが、我が家ではグリルはやりにくいので、フライパンでソテーという感じにしてしまったが、まあいいよね。何しろ、こちとら週末のご飯づくりだ。腹が減っているのだ。
 例によって、自皿自賛で完食。でもね、正直、美味しかったと思う。信じてもらえなくて残念ですが。
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by mono_mono_14 | 2007-06-17 23:59 | 味/buono
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