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The Postal Service『Give Up』

 僕がわりと好んで聴いてきたような音楽(例えばベル・アンド・セバスチャンとか)に、僕があまり聴いたことのないような味つけ(何て言うかピコピコした感じ)がなされている。The Postal Service『Give Up』。僕がこの音楽を見つけたのはウェブの片隅で、わかりやすく言えばナウ・オン・エアーのインフォメーション・テロップが目に留まったようなもので、相当に偶然のタイミングがもたらした出会いだ。アマゾンかどこかで試聴ができ、その印象もよかったので、さっそくWポイントの日に買ってみた。とは言え、もう数年は前の作品なのであった(遅)。

 アメリカのエレクトロ・ユニットだけれど、アメリカらしからぬ内省的な世界観を持つ音楽。メロディは美しく、プログラミングも含めてアレンジは繊細で、すっと入っていける。ときおり強めなビートを前面に出した曲もあるが、どちらかと言えば荘厳に響くストリングス(プログラミングだけど)のアレンジなどの方がツボのように思う(少しシガー・ロスを感じた)。心地よく意識が遠のいていく感じ、気持ちよく三途の川を渡らせてくれそうな感じがする、ってちっとも迎えたくない状態を指しているけどホメてます。陶酔感とか言えばいいのか、穏やかだもんな、その方が。
 僕は、エレクトロはあまり聴いていなくて、ケミカル・ブラザースやプロディジーすらも聴いていないのだけれど、もしかすると、ダンスでなければ内省(からさらには荘厳)な方向と相性がいい音楽なのかも知れない。思いがけず、ピコピコいったりするのが気持ちよかったのだ(しかし、この「ピコピコ」っていう表現はなんとかならんのか)。
by mono_mono_14 | 2006-08-31 21:14 | 音/musica
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