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アサリのスパゲッティ

Ho fatto gli spagetthi alle vongole stamattina (con la ricetta da Ochiai-san), ed onestamente erano buonissimi.

 単なる自己満足を記録するエントリ。いつになくそういう色合いのエントリ。ということをご了承の上、次の行へ。

 今朝、アサリのスパゲッティをつくった。レシピの基本は落合さんのもの。率直に言って、とてつもなく美味しくできたと思う。なんだそれ。やかましいわ。

 アサリの砂抜きシーンをまじまじと見たのはたぶん初めて。僕が子どもの頃に母もやっていたのだろうし、それを好奇心いっぱいで見つめていた僕もいたのだろうけど、そのうちアサリは缶詰になっていき、台所でのアサリの砂抜きの風景は遠のいていった。そして、僕の記憶にアサリの砂抜きのシーンはない。
 アサリの缶詰でごまかすことが多い僕も、今日は砂抜きが必要な活きたアサリを使ってみた。前の晩に立ち寄ったスーパーで最後のパックを買い込み、とは言え正しい砂抜きの方法なんて知らないのでインターネット様にすがる。ビバ、インターネット!
アサリのスパゲッティ_b0018597_12233071.jpg バットに張った塩水にパックのアサリを解き放つ。直後のアサリの感動は僕にも伝わってきた。エコノミーの窮屈なシートに何時間も揺られた末に旅先の空港に降り立ったようなアサリの解放感。思う存分にベロ(吸水管)を出して早速にぴゅーぴゅーと水を吐く。僕のつくった塩水が気持ちよかったのかと思うと(錯覚)、何だか嬉しい。そして、ガラにもなく、ああ、こういう命を食べるんだよな、ということをぼんやりと思った。それくらい生命の喜びを謳歌しているようなアサリたちだったのだ。3時間ほどの砂抜きタイムを終え、濡らした新聞紙に包んで冷蔵庫へ(これもインターネット情報)。明朝は、煮えたぎるオリーブオイルの中へざざざっと放り込むことになる。

 そして、今朝。ニンニクと赤唐辛子のオイルをつくったり、イタリアンパセリを刻んだり、乾麺を計量したりするうちに、とうとうアサリたちをフライパンに放り入れる時が来た。感傷はないが感謝はある。食べるってすごいことだな。なんちゃって。合掌。
 無事に全てのアサリの口が開き、プリプリの身をありがたく味わった。じゃりじゃりしなかったから、砂抜きセレモニーも成功したんだろう。アサリのひとつから小さいカニが出てきた。アサリはカニなんて食べるのか。ほんとかな。すごいな。アサリがカニを食べ、そのアサリを僕が食べる。何だか感慨深い。やっぱり感謝でしょう、何かに。たぶん、地球とかに。
 ともあれ、自画自賛極まれりながら、とても美味しかった。やっぱり活きたアサリは缶詰のアサリとは勝負にならないくらい美味しい。というわけで、またつくりたい。
by mono_mono_14 | 2006-08-06 23:59 | 味/buono
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