『哀しみの日々』

Chiunque che vive ha bisogno dell'orgoglio per vivere serenamente. Sono completamente d'accordo con questa opinione. Una moglie abbandonata dal marito e' colpita molto. Sembra naturale, ma perche'? Ci penso... perche'... l'orgoglio per vivere sia costruito solo dalle cose dipendente alle altre persone. Non lo sono sicuro. Sono sicuro che sia un problema pesante. Che ne pensate?

 たぶん、いくぶんネタバレしてます。

 引き続きイタリア映画祭へ。と言っても僕的には早くも楽日なんですが。ロベルト・ファエンツァ監督の『哀しみの日々』。これを選んだのは、塩野七生大推薦という触れ込みだったので(んー我ながら愛すべき安直さだ)。映画祭のプログラムにも塩野さんが文章を寄せていて(日伊バイリンガルという無意味なお得感がある)、それによれば、今回の映画祭にこの作品が含まれたのは、他ならぬ「塩野枠」だったそうな(上映作品を1つ選ばせてもらったのだとか)。

 唐突かつ理不尽に夫・マリオに捨てられた妻・オルガが、どん底まで落ち込み、喘ぎ、もがき苦しみ、自我の崩壊からかろうじて立ち直る(兆しを見せて終わる)物語。この作品は、たまたま夫が若い女に走った妻の物語だったが、逆でもいいのだし、クビを言い渡されたサラリーマンが自失する物語だったりしてもいいわけだ。オルガの心がみるみる崩壊していくさまが淡々と、しかしビート感豊かに描かれている。オルガを演じたマルゲリータ・ブイが超絶に素晴らしかった。

 さて、最終的にオルガが立ち直ったとして、その後の生き方の糧、心の拠り所を何に求めるのだろうか。かつてマリオへ浴びせたような一途な愛情(もっとも、ごくごく普通のことであるにせよ、その一途な愛情は、時にトゲトゲした日常に埋没している)を再び持つだろうか。そんな愛情、ある日、突然、身を滅ぼす危険要因でしかないと身を以て知ってしまった今、未来のオルガはそういう気持ちを封印するだろうか。それとも、それでもお互いを行き交うそういう愛情こそが、泥沼に沈まずにいられる数少ない可能性だと考えるだろうか。また捨てられる事態に備えながら、精一杯の信頼を築く日々を過ごすのだろうか。
 誇りと慰みはまるでひとつに撚り合わされた糸のよう。自分が依拠している誇り(自尊心、自我)なんて、実は他人に負うところがものすごく大きくて(それが社会的な生き物ってことなのかも知れないけれど)、ひとたび揺らぎ出せば、僕のなけなしの誇りなんてほんの慰みもののパッチワークに過ぎなかったように見えてくる。誇りと慰みを撚った糸で、僕はちっぽけなセーフティネットを編み、日々、おっかなびっくり危なっかしいダイブを繰り返している。それとも、同じ糸でぐるぐると繭をつくって、生気のない半笑いを浮かべて閉じこもっているのだろうか。(願わくは前者でありますように!)
 人は独りでは生きていけない、とか言うのは、単に寂しいからとかいうことじゃなくて、そもそも他者なしでは自らを支える誇り(自尊心、自我)を築き得ないから、なんじゃないかと思う。やっかいなことに、その誇り(自尊心、自我)を打ち崩す鉄槌を振るうのも他者だったりするのだけれど。

 「塩野枠」効果なのか、この回の上映は完全なソールドアウトで、補助席を出しても席が足りずに階段に座って観る人も出る始末(アバウトな売り方が偲ばれる)。かくいう僕もマルディーニがひた走ってそうなほど左端の補助席で観るはめになったのだけれど、足もとが広かったり、椅子の向きを自由に変えられたりとか、案外快適だった。
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by mono_mono_14 | 2006-05-03 23:59 | 伊/italia | Comments(2)
Commented by kaioko at 2006-05-05 10:41
私も観てましたよ!かなり前の方の席に座り、後ろの状況は見なかったんですが、ソールドアウトだったんですね。塩野効果は絶大ですね。私はアナウンスがあるまで知りませんでした。
この日は運よく当日券がとれて結局4作品を観たため、全然余裕がなくてゆっくりcaffèする時間もなかったです。次の機会には↓の「女性興奮喫茶」に行ってみようと思います。
Commented by mono_mono_14 at 2006-05-06 00:03
kaiokoさんもどこかにいらっしゃるのかなあとは思ってましたが、・・・4本立てなんてすごすぎです(笑)。ライブに映画にアグレッシブで、その知的好奇心とタフネスを見習いたいです。・・・む、むりかなー;;
イタリア映画祭に行ったのは初めてだったのですが、おもしろかったので、次回も行きたいと思います。ごくごくまれに断片的にセリフが聴き取れたりするのも嬉しかったです(笑)。
kaiokoさんの感想も楽しみにしていますね〜!
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