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日本人、欧州を撮る

Mi sono trovato un libro fotografico da Takashi Homma che contiene delle scene danesi e polacche. Le foto danesi sono le scene interne e mi diverto vari dettagli. Invece quelle polacche sono i paesaggi di palazzi suburbani varsaviani. Quasi tutte le foto mi sono piaciute.

 とても説明できない。あの刹那、なぜだか「今ってカンジの写真ってホンマタカシみたいなカンジなのかなあ」とふと思ったのだ、確かに。根拠もないのに。ホンマタカシの写真なんて雑誌に載ったのをちらっと見たくらいだったのに。それで、何かあるかなと写真集の書架を探し出したとたんに、出来すぎの1冊が平積みされているのが目に入ってきた。『In-between 1 ホンマタカシ デンマーク、ポーランド』。ホンマタカシがヤコブセンのある日常とワルシャワ郊外の今を切り取った写真集だった。以上、ホンマの話(...寒)。
 ・・・え、えっと、ともあれ、そのふと湧いた思いの当否はともかくとして、こういう展開には乗ると決めている僕である。迷わずレジに持っていった。
 いや、イイです、コレ。ハンディなサイズで写真点数も多くはないのだけれど、すごくイイ。デンマークは、ヤコブセンがデザインした建築空間の主に内部の写真で、ヤコブセンの名作チェアがあったり、何とも言えない味わいの階段室や扉が撮されていたり。木や石やガラスやペンキ塗装などの素材感と柔らかな光が印象的。一方のワルシャワは、郊外の団地の風景なのだけれど、これがまたカワイイのだ。日本の公団の団地などでは、ついぞ見られなかったかわいらしさだ。なんで日本ではこういう団地がつくれなかったのだろう。今からでも間に合うぞ、と思ったのだが、公団も公社も尻すぼみで消えつつあり、いわゆる団地をつくる人がいなくなってきているのだった。



 このホンマタカシの写真集は、『In-between』という全14冊を予定されているシリーズの第1巻であった。このシリーズがまたとても興味深い。EU加盟国が25カ国となったのを記念して、その25カ国の風景を13人の日本人写真家が撮り下ろしたのだという。ラインナップは以下のとおり。絶対買おうと思うのは5冊くらいだから、全冊揃えるかどうかはちょっと考えちゃうけれど、しかし、ヨーロッパの今を日本人が切り取ったシリーズなら、揃えてもいいかなあという気にもなる。それに、なにしろ国名を見ているだけで、どんな風景なのかを覗きたくなってしまうのだ。写真が好きな人、ヨーロッパの風景が好きな人、店頭で冷やかしてみる価値はあると思う。数ヶ月かけて順次刊行予定とのこと。
   +01 ホンマタカシ  デンマーク、ポーランド
   +02 港 千尋  フランス、ギリシャ
   +03 尾中浩二  ラトヴィア、スペイン
   +04 小野 博  オーストリア、スロベニア
   +05 本山周平  ルクセンブルグ、オランダ
   +06 野村恵子  イタリア、スウェーデン
   +07 松江泰治  イギリス、スロバキア
   +08 鬼海弘雄  ハンガリー、エストニア
   +10 今井智己  リトアニア、ベルギー
   +11 吉増剛造  アイルランド
   +12 金村 修  ドイツ、フィンランド
   +13 野口里佳  チェコ、キプロス
   +14 別  巻  25カ国編
by mono_mono_14 | 2005-07-12 01:11 | 文/cultura
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